プログラマはもちろんコンピュータ上でソフトウェアが動くように、
コンピュータ言語でソフトウェアの挙動をアルゴリズムで組み立てる人です。
あなたがプログラマであるとするなら、あなたがいないとゲームは
作りようもありません。
あなたがゲーム自体を直接作る人であり、ゲーム内の世界法則を実際に
作り出す人なわけです。
フィールドを作り出したり、キャラクタを動かしたり…、まるで魔法の
ように、ゲーム内世界を作り出すわけです。
ということで私はプログラマをマジック・ユーザーと呼ぶことがあります。
あなたは魔法使いなわけです。
さてもともとゲームが作りたい!という人は、プログラマになる傾向が
あります。
なぜなら直接ゲームを自分の手で作り出すには、プログラマになるのが
手っ取り早いからです。
実際私もそうでした。プランナーで入りたいという人はもう
たくさんいるわけです。想像力だけで勝負するなら負けない!という
人が大勢いいるんですね。
で、プランナーは余っているわけです。
よほど優秀な論理的能力、もしくは「実績」が備わっていないと、
採用はされないと思っていいでしょう。
プログラマは万年不足していることもあり、ゲーム業界に潜り込むには
プログラマで入るのが一番確率が高いですね。
ということで、プログラマとしてゲーム業界に入るわけですが、
やはりまず下ずみ期間があります。その人の基本的な意欲や能力にも
よりますが、3年くらいと考えてください。
その3年で、社会常識や、仕事の進め方、プログラミングのスキルを
磨いていきます。
だいたい、プログラミングの基礎や考え方は、3年もやれば身につきます。
先輩プログラマに「その組み方はおかしい」など議論をふっかける
生意気もできるようになります(笑)。
しかし、「プログラマの哲学」への深みがないので、結局は
見た目デキていても、効率や意欲、チームワークで追いつけていないことが
多いです。
こうなると単に生意気なだけです。氣をつけましょう。
あとは、効率アップ手法をいかに最適化していくか、「引き出し」を
いかに増やすかの勝負になっていきます。
効率アップ手法の最適化とは、要するにいかに早くそのプログラムが
組めるか、いかに早く質高いプログラムを組めるか、追求していく道です。
自分用のライブラリを用意したり、常にウェブをまわって最新情報を
仕入れたり、必要な技術情報がいつでも参照できるように、ブックマークを
集めたり。
できるプログラマは、毎日の修練を怠りません。
毎日人のプログラムを見ながら、自分の技術でまだ改良できるところは
ないか、常に考えています。
「引き出し」とは、どれだけの技術を身につけているか?ということです。
プログラム技術とひとくちに言っても、分野がたくさんあります。
2D技術、3D技術、AI、群生アルゴリズム、各言語の知識、
データベース、ウェブ技術、剛体力学、コリジョン、レンダリング、
そしてそれぞれがまた数十、数百の個別の技術に細分化されていき、
そのどれもが深い。
プログラマは引出しを増やそうと思ったら、行き着くところのない
旅に出ることになります。
ですので、どこかで自分の行く道、極める道を決めることになります。
多くのコンシューマーゲームプログラマは、3D技術に特化して
最先端技術を追いかけるか、2D専属プログラマになるかの道を
選ぶことになります。
3D技術もシェーダ−やらフェイスアニメやらインバース・
キネマティクスやらパーティクルやらを極めて網羅しようと思ったら、
気の遠くなるような時間がかかるので、さらに実作業部隊と、
ツール部隊、技術研究部隊などにグループ分けされて
作業することになります。
こうしてプログラマとして「極め道」のどこを追求するか?という
選択をしながら、だんだんと年季を深めていくわけです。
もちろん途中で職業変えをして、プランナーになったり、
ディレクターになったりする人も大勢います。
こういう人たちは、業界自体のことも熟知しているので、身を削る
ような作業からはそろそろ身を引いて…という感じの人が多いですね。
会社から頼まれて管理職につく、という人も多いです。
あと「プログラマ30歳説」とよく言われますが、それはやる気の
問題です。
40過ぎても前線で働いているプログラマは大勢いますし、
年季があるほど知識が深かったり、会社の中心的なライブラリを掌握して
いたりするので、逆にいないと困る、という人も多いです。
プランナーに転向するか、独立して会社を作るか。
このどちらかになります。
日曜プログラミングで満足できるならいいのですが、中規模以上の
ゲームを作りたいのならば、上記の2種類の道でしょう。
一生のうちで作れるゲームは限られていますから、自分が本当に
満足のいくゲームを「生きているうちに」作りたいのなら…早めに行動を
起こすことをお薦めします。
これはもう早いに越したことはありません。
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